今回は曲をどう解釈して、演奏をより説得力のあるものにしていくかをお話しします。
※ただこれは本当に本当に人それぞれのアプローチや考え方があると思うので、あくまで僕個人の考え方として読んでいただきますようお願いします。
「曲練習の仕方のはなし〜その1〜」、「曲練習の仕方のはなし〜その2〜」もぜひ合わせて読んでいただけると嬉しいです。
さて本題ですが、僕の場合は大きく分けて「メロディー(旋律)」「ハーモニー、リズム (伴奏)」を読み込んでいきます。
【 メロディー (旋律)】のはなし
まずはメロディー(旋律)を構成する、モチーフ、フレーズのはなしです。
サクソフォンをはじめとする管楽器は単旋律楽器と呼ばれます。(単音楽器とも呼ばれます)
言葉の通り一つの旋律を演奏する楽器で、メロディーを演奏することが多い楽器です。
曲を解釈していくときにまずメロディーがどういう音で構成されているのかを見ていきます。
( 例 )【50のエチュードより 9番 】/G.ラクール
僕はいつもまず最初に、よく出てくる動き、繰り返されている動きを探しています。(同じリズム)
今回の場合は赤と青の○で囲っている2パターンかな、と考えます。
演奏するときはこのまとまり(モチーフ)を意識します。
しかし囲ったモチーフの形を出そうとしすぎると、途切れ途切れになって流れが悪くなってしまうので次はこの緑で囲ったスラーを意識します。
僕はいつも、スラーで囲った大きな流れのフレーズの中で意識を持ってモチーフを吹く、という感覚で吹いています。
言葉で表すとこんな感じかなと思います。
もちろん複雑な曲になると、このモチーフやフレーズをどこまでとするかは難しくなってきます。
ただ基本的にはこういうプロセスを踏んでいます。
スラーやアーティキュレーションがヒントになることが多いので、そこに注目するといいかもしれません✨
【 ハーモニー、リズム (伴奏) 】のはなし
次は、音楽を支えるハーモニーとリズムのはなしです。
より説得力のある音楽を演奏する上で、とても大切な要素です。
しかしサクソフォンのような単旋律楽器は自らハーモニーを演奏することはできません。(同時に2つ以上の音を出すことは基本的にできない)
ピアニストと一緒に演奏する機会が多い管楽器奏者は、ピアノの楽譜もしっかり読み込む必要があります。
(例) 【 オリジナルの主題による幻想曲 より 】/ J.ドゥメルスマン
(うっすら書き込みがある点はご了承ください笑)
このようにピアニストが見ている楽譜はソロパートとピアノパートが一緒に書かれています。
この1ページだけでもこのような情報を読み取れます。
ここに書いたことの他に、もっと細かく和声の進行を読み取ることも大切ですが、まずはこのような形で、パッと見て気づくことを自分なりに見つけてみることをおすすめします。
複雑な曲になればなるほど、この作業が難しくなりますが、これを自分なりにでも見つけて捉えられているかどうかで、音楽の説得力は大きく変わってくると思います。
僕はこの作業が好きなので、楽器を吹きながら練習する時間より、楽譜とにらめっこしている時間が長いと思います。笑笑
色々考えて納得がいったら、初めてそれを楽器で試してみます。吹いてみて、「なんか変だな、、」と思ったらまたにらめっこに戻ります。笑
この方法は、楽器が吹けない時間でも演奏のクオリティを上げることができるので、ぜひ試してみてくださいね✨
練習はたくさん頭を使いましょう のはなし
3つの記事にわたって曲練習の仕方、
- 吹く前に楽譜に書かれている情報をきちんと理解する
- 音符を楽譜通り正確に演奏するためのテクニック練習
- より説得力があり魅力的な演奏をするための楽譜の読み込み方
について書いてみました。
楽器をたくさん長い時間吹けば当然少しずつ上手くなりますが、頭を使って、より効率よく楽しく音楽を深めていけたらなあと日々思っております。
もちろん今回書いたことは、それぞれの作業の入り口に過ぎませんし、深く掘り下げていくと永遠に疑問は出てくると思いますが(笑)、それが音楽の楽しいところでもありますので、ぜひ楽譜を読み込みまくって、自分なりの解釈で演奏してみてください👍
レッスンを受けにきていただけましたら、今回の内容はもちろん、もっと深いことまでアドヴァイスできると思いますのでご興味ある方はぜひ一度レッスンを受けにきてくださいね✨
(学生さん、一般の方、問いません。ポップスの曲でも同じようなアプローチで魅力的に吹けるコツをレッスンいたします✨)
次は何について書こうかな、、、、
楽器のことで疑問に思っていることや、お悩みがある方、ぜひコメント欄で教えてください👍
お答えいたします✨
それではまた〜。
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