秋は基礎練!吹奏楽部必見🎷【苦手を克服するヒント教えます!】

・音楽のブログ

今回は基礎練習について。

過去にも一度記事にしたことがあるのですが、今回は吹奏楽部に特化した内容で書いてみました!

たくさんの中学校、高校にレッスンに行く中で、みなさんが感じている苦手ポイントが結構似ているなあと思ったので、苦手ポイントごとに改善するための基礎練習方法を書いていこうと思います。

ぜひ自分が苦手だと思うポイントを選んで読んでいただけたら嬉しいです✨

(記事内にある練習パターンの楽譜は自由にダウンロードしてご利用くださいね👍)

【初めに】セッティングをチェックしよう

まず初めにセッティングをチェックしましょう。楽器を構える姿勢、ストラップの長さ、リードの選び方、リードの付け方などが正しくないと、どれだけ練習しても効果が得られない場合があります。

[超大切!]サックスを構える姿勢

特に座って吹く時の姿勢についてです☝️

楽器を構えたときに背中が曲がったり反ったり、首が前に出たり反ったりしないようにしましょう。

椅子に深く座りすぎてしまうと、背中が曲がって首が前に突き出るような姿勢になってしまうことがあるので注意しましょう。

ストラップの長さ

良い姿勢で楽器を構えるために重要なポイントの一つがストラップの長さです。

短すぎると首が反って喉が閉まってしまい、逆に長すぎると首が前に出てしまったり、楽器を持ち上げるために右手に無駄な力が入ってしまう場合があります。

ストラップは、楽器を構えた時に自然にマウスピースが口入る長さが適切です。ストラップの長さを短くしたり長くしたり色々試しながら右手や首に力が入らずに構えられるポイントを探しましょう👍

マウスピースを咥える深さ

もうひとつ姿勢に大きく関わるのがマウスピースを咥える位置です。(上の歯を置く位置)

浅すぎると[音が潰れてしまう][大きい音が出ない]といった症状が出たり、深すぎると[音が開く][小さい音が出しにくい][リードミスする]といった症状が現れます。

咥える適切な場所はそれぞれの骨格等によって差はありますが、アルト、テナーサックスの場合はマウスピースの先端から1cm〜1.3cm、バリトンは1.3〜1.7cmくらいが目安かなと思います。

もちろんリードやマウスピースの種類によっても変わってくるので、色々ないちで試してみましょう。

大きい音、小さい音が出しやすい、出したいタイミングで音がでる、ノイズが少ない、といったポジションを見つけられると、このあと紹介する練習の効果をより実感できると思います。

①音色を良くしたい(太い音、響く音)

中高生のレッスンをしていて多い質問、お悩みの一つが「もっといい音を出したい」「もっと太くて響きの豊かな音を出したい」というもの。

漠然とでも「もっといい音を、、」と思っている人は多いと思います。

いくつかの方法で改善の可能性があると思います。

【一番大事✨】まずはいい音をたくさん聞く!

いい音を出したい、けどそもそもいい音って、、?という学生さんも多いです。

今の時代、スマホやパソコンでたくさんの演奏を簡単に聞くことができます。

もちろん生の演奏を聴いてもらいたいんですが、地域によっては吹奏楽や管楽器のコンサートがそんなに頻繁にあるわけではないと思うので、ぜひYouTubeやサブスクを利用していい演奏をたくさん聴きましょう!

たくさん聞くと自分で楽器を吹いた時に「演奏を聴いていいなあと思った音」と「自分が出している音」の違いに少しずつ気づけるようになります。まず初めのステップとしてとても重要です✨

参考までに僕の好きな演奏をいくつかご紹介しますのでぜひ聴いてみてください🎷

僕のおすすめの演奏(楽器別)
  • アルトサックスの演奏①→こちら(YouTube)
  • アルトサックスの演奏②→こちら(YouTube)
  • テナーサックスの演奏①→こちら(YouTube)
  • テナーサックスの演奏②→こちら(YouTube)
  • バリトンサックスの演奏①→こちら(YouTube)
  • バリトンサックスの演奏②→こちら(YouTube)
ロングトーン、インターバル練習で音をよく聴こう

いい音のイメージができたら一つ一つの音を伸ばしながら響きをよーーーーく聴きましょう。

ここで意識するポイントはしっかりまとまった息が楽器に入っているかという点です。

口の左右の筋肉を中心に寄せるようなイメージでマウスピースを咥えましょう。

はじめのうちは練習していると口の左右の筋肉がプルプルしてきたりするかもしれませんが、筋肉を使えている証拠なので心配いりません。

サックスは音によって簡単に出たり抵抗が強かったり、音が開きやすかったり細くなりやすかったり、と特徴があるのでそれをしっかり感じつつなるべく隣の音とのムラができないように練習しましょう。

また音を出す時にはイメージがとっても大切です。これからどんな音を出すのかしっかりイメージしてロングトーンしましょう。とりあえず音を出してからどうにかする、という癖がついてしまうと短い音が綺麗に出せなくなってしまいます。

インターバル練習ではどんな音から跳躍してきてもいい響きのポイントに戻って来れるように意識します。離れた音と行ったり来たりするのはとても良いトレーニングになりますよ!

僕は常に「音が縦に伸びていくようなイメージ」で楽器を吹くようにしています。

練習パターンはこんな感じです。ぜひ活用してみてください👍

(音域は便宜上1オクターブ内しか書いていませんが、全音域を使って練習してください✨)

②タンギングが速くできない

速いタンギングができるようになりたい、という相談を受けることもとても多いです。

タンギングは舌の長さによって得意不得意はあるかもしれませんが、きちんとコツを掴めば誰でも速くすることが可能です!

基本的にはできるスピードからコツコツやる!

速いタンギングがしたいからといってひたすらできないテンポで練習してもあまり効果は得られません。

きちんとテクニックを身につけてコツコツ練習しましょう。

タンギングというのはリードに舌をつけることで音を止める、という奏法ですが、速くするためにはなるべく無駄な力を使わずに行う必要があります。

練習の一つとして、楽にタンギングできるテンポで、限りなくリードのスレスレを狙ってタンギングするように意識してみます。

この練習では「最悪リードに当たらなくてもいい」という意識でゆるーいタンギングをしましょう。

このリードのスレスレを狙う感覚を掴むことは速いタンギングをする上でとても重要です☝️

この時、舌は楽にしますが口の周りの筋肉も一緒にゆるまないように注意⚠︎

まずはこの練習を繰り返しながら徐々にテンポを速くしてみましょう👍

速いタンギングに重要なのは「息」!!

タンギングの正しい感覚が掴めたら速いタンギングに挑戦しましょう。

速いタンギングで大切なのは「舌」よりも「息」です。

先ほどの練習で身につけた「リードスレスレタンギング」は舌に力が入るとうまくいかなくなります。

速いテンポでのタンギングをする時は「息がしっかり流れているか」によく注目して聴いてみてください。

舌を速く動かすことに必死で息の流れが悪くなると、スムーズなタンギングができなくなるので要注意です。

③もっと表現力を磨きたい

この練習をやれば表現力が上がる!というものはないですが、いろいろな音楽を聴いたりいろんな音楽を演奏することで少しずつ引き出しを増やしていきましょう。

とにかくいろいろな音楽を聴く!

自分が演奏している楽器の演奏を聴くのはもちろん大切ですが、それ以外の楽器のソロやアンサンブル、オーケストラ、ジャズ、ポップス、などいろいろな音楽を聴くのが大切です。

ジャンルは違っても、音色や発音、リズムの取り方、メロディの歌い方はとても参考になると思うので、ぜひいろいろな楽器の演奏を聴いてみましょう!

僕はよくヴァイオリン、チェロ、歌、オーケストラを聴きます✨

どう演奏するかよく計画を立てる

単純にこれができていれば表現は⭕️!という基準があるわけではないので難しいですが、表現力が豊かな演奏にはいくつかの要素が挙げられます。その中で僕の考えをいくつか書いてみます。これもあくまで個人的な考えなので参考程度に読んでみてください。

フレーズの始まり、到達点、終わりを考える

一番基本的なことですが、どこからどこまでが一括りのメロディーなのか、を見つけるということです。

これを考えないと展開のないずっと同じテンションの演奏になってしまいます。

音量やビブラートなどをどうするか考える

メロディーの一括り(フレーズ)を考えたら今度はそのフレーズをどう演奏するのかを考えます。

僕は普段こんなことを考えながら練習しています↓

  • そのフレーズの一番の到達点はどこなのか
  • どのくらいの音量でフレーズを吹き始めるか
  • フレーズの初めはタンギングで始めるのかノンタンギングで始めるのか
  • 到達点の音量はどのくらいが良いのか
  • 到達した音量をどのくらいキープするのか
  • どこから収まる方向に向かうのか
  • フレーズの終わりの音量はどうするか
  • 最後の音の切り方をどうするか
  • ヴィブラートはどれくらいの深さ、速さでかけるのか(かけないこともある)

特に音量の記号や、クレッシェンドなど音量を変化させる記号がなくても上記のようなことは考えています。

もちろん楽譜に記号や楽語が記されている場合はそちらを優先して考えます。

フレーズの吹き方はある程度の理論に基づいていると思いますが、最終的に細かいところは走者によって変わりますし、それがその人の演奏の魅力にも繋がるので、まずはたくさん演奏を聴いていろんなフレージングに出会うことが大切だと思います。

④綺麗なヴィブラートができるようになりたい

ヴィブラートは前述した表現の幅を広げる、という点でも非常に重要なテクニックです。

しかし、不安定なビブラートは逆にメロディの魅力を損なってしまうこともあるので、丁寧な練習できちんとテクニックを身につけることが重要です。

サクソフォンのヴィブラートのかけ方

サクソフォンは顎を動かしてピッチをあげたり下げたりすることでヴィブラートをかけます。

簡単にいうと吹きながら「ワウワウ」というような感覚です。

練習はこの顎の動きをきちんと制御できるようにすることが主な目的です。(ピッチを動かす速さや波の深さ)

ヴィブラートの練習方法

メトロノームを鳴らしてそのテンポの中で一拍の中に決まった数の波を作る練習が基本です。

まずは♩=72からスタートしてみましょう。

一拍の中に1つ、2つ、3つ、4つというように徐々に数を増やしていきます。

それができるようになったら今度は逆に、4つ、3つ、2つ、1つというふうに減らしていきます。

⑤音程を良くしたい

音程、ピッチに関しての相談もとても多いです。

吹奏楽をやる上で非常に大切なテーマですね✨

音程やピッチの改善方法については、過去にそれだけにフォーカスした記事を書いているのでぜひこちらを読んでみていただければと思います。

⑥連符が吹けない!!!(指が早く回らない)

吹奏楽を演奏していると速い連符や難しい跳躍のフレーズなどに出会うこともたくさんあります。

吹奏楽コンクールの自由曲で取り上げられるような作品だとサクソフォンにもたくさん連符が出てきますよ。

指を速く動かしたり難しいフレーズを演奏するのもなるべくじっくり取り組むことが大切です。

連符の具体的な練習方法はこちらの記事で細かく書いているのでぜひ参考にしてみてください✨

時間をかけてコツコツひとつずつ☝️

音色やテクニックは毎日コツコツ練習しながら磨いていくものです。

同時にいろいろな課題を解決しようとせず、ひとつひとつ分解して細かく見つめ直すことが上達への近道です✨

何をしたらいいかよく分からない、という方はとにかくまずいい演奏をたくさん聴きましょう👍

それではまた〜。

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