サクソフォンといえばアルト、テナーが一般的で、吹奏楽経験のある方はソプラノ、バリトンはご存知かと思います。
今回はソプラノよりもっと小さい、ソプラニーノサクソフォンについておはなしします。
サクソフォンを吹いている方はぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです🎷
ソプラニーノサクソフォンとは
ソプラニーノはアルトの1オクターヴ上の音が出る、E♭管の楽器です。
ソプラノよりも小さくとても高い音が出ます。
ソロでの演奏や吹奏楽の中での演奏機会はほぼありません。
じゃあ、どこで使われるのかというと、ジャズやサクソフォンオーケストラが多いです。
ジャズでは日本を代表するサクソフォニストの渡辺貞夫さんがよく演奏されていますね。
ただ僕自身はジャズはあまり演奏しないので、サクソフォンオーケストラでのはなしをしたいと思います。
ソプラニーノを吹くきっかけ
僕がソプラニーノを吹くことになったきっかけは大学時代に入っていたサクソフォンオーケストラです。
通っていた昭和音楽大学には、僕が通っていた4年間は4学年で約100人近く在籍しており、そのほとんど全員がサクソフォンオーケストラに入っていました。
2年生に上がる時に先輩からお声がけいただいたのがソプラニーノ沼への入り口でした笑
3年生、4年生とソプラニーノを吹いてきまして、卒業後は今も所属している東京サクソフォーンオーケストラ(TSO)でも吹いております。
通算で約5年間ほど吹いてきた中で感じたことを話してみます。
難しさのはなし
難しいです。(笑)
アルトをずっと吹いてきた方がソプラノを吹いた時に感じる難しさの倍くらいは難しいと思います。
ただ、上達していくために試行錯誤することはアルトやソプラノを演奏する際にもいかせることばかりなので、学生さんなどで時間がある方は経験してみることをお勧めしますよ👍
具体的に何に苦労するかというと、
- 音程
- レガート
- リード選び
- 下唇の痛み (けっこう切実)
です。
今回と次回の記事、2回に分けてお話ししていきます。
次回の記事にはこれ以外にも演奏する上での小技も紹介します👍
音程について
まずは音程。ひとつの運指で半音上は普通に出てしまいます。(例えば真ん中のレの指でも、噛む力や息圧によってレ♯も出ます)
高音域になると半音下、半音上、全音上、音によっては短3度上、もでます。笑
僕の今の楽器とセッティングだと、オクターブキイを押した記譜のラ(実音C)の運指で
C(記譜の音)、B(半音下)、C♯(半音上)、D(全音上)、E♭(短3度上)が割と普通に出せてしまいます。
これをコントロールして、狙った音程を出せるようになるのが難しいです。
練習のコツ
とりあえずソルフェージュすることが何よりも大切です。出したい音程を正確にイメージできていないと、美しい音程は絶対出ません、、、。
これを鍛えるには、普段アルトで練習しているスケールやエチュードをソプラニーノで吹く練習をお勧めします。
アルトはチューニングをきちんとした上で、運指が合っていれば見当違いな音程が出ることはほぼありません。(ずれやすい音でも±20の間くらいかと)
僕が初めにぶつかった壁はまずここで、いかにアルトの時に音程を正しくイメージできていないかを痛感しました。
ソプラニーノだと本当に想像もしていないくらい音程が定まらなくなるんです。笑
僕はラクールの1巻の前半やクローゼ、ブレマンをソプラニーノでめっちゃ吹いてました。
演奏する音程のイメージをし続けないと、油断した時に音程が半音上に吹っ飛んでいきます。笑
このソルフェージュ力はアルトに戻ってきた時にもとてもいきる部分だと思います。
僕はフェルリングの1番を思い通りに吹けるようになるのを最終目標に学生時代は頑張っていました。
レガートについて
次はレガート(音のつながり)について。
正しい音程で吹くのと同じくらい大変ですが、演奏のクオリティを上げていく上で、避けては通れません。
ソプラニーノは楽器自体が短いので、わずかな息圧の変化が音にダイレクトに影響してしまいます。
練習のコツ
アルトで練習したエチュードを使うのは音程練習と一緒ですが、音量を決めてずっとフォルテ、ずっとピアノで吹く、という練習をしています。
音によって変化する[必要な息圧]をよく感じながら音量をキープする、というイメージです。
音量のコントロールは音のスムーズなつながりに不可欠なので、効果的だと思います。
次回は、リードのはなしと唇のケアやアンブシュアについてお話しします。
それではまた。
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