今回は自分に合うリガチャーの見つけ方と初心者の方におすすめのリガチャーをご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください✨
まずはリガチャーの役割と種類について解説します。
こちらのおすすめ記事も合わせてcheck!
- おすすめアルトサックス(コスパ最強はコレだ!)
- おすすめマウスピース(迷ったらこれ)
- おすすめストラップ(プロも多数愛用!)
- 基礎練習って何やったらいいの?
- 曲の練習ってどうやって進めるの?
サックスのリガチャーの種類や材質🎷
まずは、そもそもリガチャーとはなんなのかを解説します。
これを頭に入れておくと選ぶ際のイメージが湧きやすくなると思います。
簡単に言うと、材質や形状の違いによって締め方が変わり、それに伴って音色や吹き心地も変わる、というもので、好みの音色や吹き心地を手に入れるためにこだわりたいアイテムです。
材質や形状について詳しく解説します。
形状によるリードへの影響
リガチャーにはネジがついているものが多いですが「順締め」「逆締め」という分類があります。
リード側にネジがついているのが「順締め」、リードの逆側にネジがついているのが「逆締め」です。
よく中高生のレッスンに行った際にリガチャーの向きが本来の付け方の逆になってしまっていることがありますが、基本的にはネジが右手側に来るのが正しい向きです。(まれに左のものもありますがほぼ右です)
どちらが良い、ということではありませんがそれぞれの特徴を理解して使用しましょう。
それぞれの違いと特徴はこんな感じ。
順締め
「順締め」の特徴は、リード側にパーツが多く重心があるので、吹き心地、音色ともに安定感が増します。またネジの締め具合で音色が変わりやすい傾向があります。
逆締め
「逆締め」の特徴は重心がリードの逆にかかります。反応が良くなる傾向があります。中音より上の倍音が増え、やや音色が明るくなる傾向があります。
さまざまな材質のものがある
一般的なのは金属製のものですが、近年は紐でできているものや、革でできているのもなど様々です。
リードの振動の伝わり方が変わるので、もちろん音色に大きく影響します。
金属製
現在、最も製品の数が多い素材です。
リードの振動が伝わりやすく、クリアで明るい音色で音の立ち上がりが良くなります。
仕上げによって音色が変わるのも特徴です。
仕上げ | 特徴 |
---|---|
ゴールドラッカー(GL) | 反応が良く音の抜けも良い。やや響きが薄くシャープな音色。 |
銀メッキ(SP) | やや抵抗感があり、落ち着いた音色。 |
金メッキ(GP) | 明るく豊かな響き。もっとも使用者が多い。 |
ピンクゴールドメッキ(PGP) | GPより柔らかく暖かい音色。見た目がかわいい。 |
使い続けると金属疲労により伸びてしまう、切れてしまうということもあります。
楽器を買うと基本的にゴールドラッカー(GL)のリガチャーが付属しています。
かなり多くのメーカーから製品が出ていますが、現在使用している奏者が多いのは
「BG」「Harrison」「Selmer」「JLV」などです✨
革製
革製は金属製に比べて振動がやや伝わりにくいため、柔らかくまとまりのある音が特徴です。
リードを締める、と言うより押さえる、という感じです。
やや音は飛びにくくなるので会場の広さに気を付ける必要があります。
伸縮性があるためマウスピースの太さに左右されないというメリットもあります。
リードに当たる部分だけ金属パーツが使用されていて、音の飛びが改善されているものもあります。
耐久性が高く壊れにくいのも特徴です👍
BGやVandorenの製品が人気です。
紐製
紐製のリガチャーは革製に比べるとリードにかかる圧力が高いので音の飛びは良いです。
ただ金属製よりは伝達率が低いので(紐の質にもよりますが)キンキンした響きにはなりにくいという点も特徴です。
耐久性や柔軟性は高いので、一つ持っておくとずっと使えるのも魅力です。
BambuやSilversteinの製品が代表的です。
【5種類】初心者におすすめのリガチャー
今回は僕が今まで使ったことのある中でよかったリガチャーをご紹介します。
音色や吹き心地はもちろん、耐久性や価格なども踏まえて紹介します。
① Harisson
まずは僕が普段使っている「Harisson」のリガチャー。
仕上げは「GP」がおすすめです。
吹き心地 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
息がまとまって入る感覚。 リードの響きを最大限活かせる。 | 「GP」約¥10,000〜 | やや低い |
非常にスムーズな吹き心地で吹けるリガチャーです。まとまってしっかりと圧力のかかった音を出せるのでおすすめです。クリアな音色でどんな曲にも対応できます。
最大の難点は他のリガチャーに比べて切れやすいということ。
この⭕️の箇所が非常に薄く作られているのでネジを思いっきり締めると切れます。
デリケートなので扱いが難しいですが、この軽さが最大の魅力でもあります。
価格は他に比べると安いですが、長い目で見ると買い替える頻度が高くなるのでそこも考えて使うことになります。
※アルトサックス用にはA2、A3とモデルがありますがマウスピースによって合う型が違うのでご注意ください!(クラシック、吹奏楽用であればA2が合うものがほとんどです)
② BG トラディション
続いてのおすすめは「BG Traditional」リガチャーです。仕上げは「GP」「GL」がおすすめ。
吹き心地 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
息の通りがスムーズになり、クリアな音色になる。 音が広がりすぎないようにコントロールする必要がある。 | 「GL」 約 ¥12,000〜16,000 「GP」 約 ¥17,000〜23,000 | 高い |
まずリードに合わせやすい形状がおすすめ。レールがあるので正しい位置に取り付けやすいです。
息が入りやすく響きが豊かな音色になります。音がやや広がりやすい傾向があるので息をまとめながら吹く意識をすると良いと思います。
価格は標準的かと思いますが、切れやすい部分はないので比較的長く使えます。
③ Yanagisawa「Yany Ligature」
続いてはYanagisawaから出ている「Yany Ligature」。
こちらも取り付けやすく、扱いやすいリガチャーです。「GP」仕上げです。
吹き心地 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
音色がまとまり柔らかい音色になる。 反応も良い。 | ¥9,000〜 | 高い |
2021年に発売された比較的新しいリガチャー。
コスパが非常に高いです。非常に吹きやすく音も良いのに¥10,000を切っているリガチャーです。
しっかりした厚みがあるので耐久性も高く安定しています。やや落ち着いた響きになりますが、全体的に見て、初めに買うリガチャーとしては非常に優秀だと思います👍
複数個吹いた感じ、個体差が少ないのも印象的でした。お店で選ぶ時間や選定してもらう時間、場所がない方にもおすすめです。
ちなみにソプラノ、テナー、バリトン用も同じ価格で購入できます。
④ JLV リガチャー
耐久性最強リガチャー。見た目もかっこいいです。
かなりクオリティが高くカスタマイズ要素も多い、非常に良いリガチャーです。
値段もかなりお高めですが、おそらく壊れないので長い目で考えると安い、のかな??
吹き心地 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
非常にクリアな発音。 まとまって響きのある音色が得られる。 | 仕上げによるが全体的に高い。 約¥22,000〜¥39,000 | 最強 |
ひとつひとつのパーツが頑丈で薄い部分もないのでかなり耐久性が高いです。
仕上げが6種類あり細かい特徴は様々です。おすすめは「GP」仕上げ。
リードを正しい位置に取り付けるのが難しいので中級者以上向けと言えます。
ネジなどの調整で吹き心地はかなり調節できるのでネットなどで買っても大失敗はしないと思いますが、材質や仕上げについては好みやマウスピースとの相性もあるので一度いろいろな素材を試してみることを強く勧めます。
⑤ Silverstein リガチャー
最後はSilverstein(シルバースタイン)のリガチャー。紐を使用したリガチャーです。
こちらも種類が多いですが、僕のおすすめは「QUATTRO(クワトロ)」のGPモデルです。
吹き心地 | 価格 | 耐久性 |
---|---|---|
非常に安定した吹き心地。 どんなリードでも吹きやすくなる。 豊かな響き。 | 約¥22,000〜 | 最強 |
これは数回試奏させていただいて、今まさに僕が購入を考えているモデルです。
値段はやや高いですが、耐久性や使いやすさ、を考えると相当良いリガチャーだと思います。
シルバースタインは紐リガチャーなので、どんなリードにも柔軟に対応してくれて、ある程度似た吹き心地、音色に持っていってくれる感覚があります。
初心者の方にもおすすめのリガチャーです👍
リガチャーは実際に吹いて選ぼう✨
ここまで読んでいただいた方はもうリガチャーについての基礎知識はバッチリです✨
今回の記事を参考にぜひ自分に合いそうなリガチャーを探してみてくださいね!
楽器屋さんにいって店員さんに頼めば気になるリガチャーを試すことも可能です。もちろん試してみて「ちょっと思ってたのと違ったな」と思ったら無理に買わなくても大丈夫です。
僕も選定を行なっていますので、どういうリガチャーがいいのかイマイチわからないという方はこちらからご相談くださいね👍
それではまた〜。
コメント