今回は管楽器を吹く際に欠かせない「 ブレス 」のはなしをしたいと思います。
ブレスが上手にできると、出てくる音も良いものになると思っています。
また無駄のないブレスができれば効率良く演奏をすることもできます。
まずは思い通りにブレスをコントロールするためのトレーニング、そして音楽の中でどうブレスをするのかに着いてはなしてみようと思います。
ブレストレーニングのはなし
管楽器を吹くときの「 ブレス 」は、普段生活の中で無意識に行っている「 呼吸 」とは違います。
一番の違いは意識の有無です。
普段の「 呼吸 」を「これくらい吸ってこれくらい吐こう」とその都度意識している人はおそらくいないと思います。
対して楽器を吹くときの「 ブレス 」は「これくらいの時間でたくさん吸わないといけない」とか「長く息をもたせないといけないから節約しながら吐こう」と言ったようにその都度どういう「ブレス」をするか考えます。
もちろん音楽の中ではそこまではっきり言葉にして考えることはありませんが「たくさん吸う!」「一瞬で吸えるだけ吸う!」「ここで一旦全部吐いて深呼吸」くらいの意識は、あるかなと思います。
つまりブレスは色々なケースに対応して柔軟にコントロールできなければいけないのです。
僕が学生の時によくやっていたブレストレーニングを紹介します。(決まった時間を作ってやっても良いと思いますが、単純に筋トレのようなことなので何十分もやることはお勧めしません)
- 肺の中の息が0%になるまでゆっくり吐いて、ゆっくり100%まで吸う(テンポはつけない)
- 4拍間で100% → 0%、4拍間で0% → 100% を続けて4回
- 4拍間で100% → 0%、1拍間で0% → 100% を続けて4回
- 1拍間で100% → 0%、4拍間で0% → 100% を続けて4回
- 1拍間で100% → 0%、1拍間で0% → 100% を続けて10回
このような感じです。拍数やテンポは適宜変えながら、試していただければと思います。
僕は基本的にその日練習する曲のテンポでやっていました。
大事なポイントは、
- 100%まで吸う(99%ではダメ)
- 0%になるまで吐ききる(1%も残らないように)
という意識を持つこと。そして
- 吸う→吐く、吐く→吸う、の切り替えの時に息を止めている時間が無いようにする
ということです。
あくまでトレーニングですので、その後の練習に影響がないようやり過ぎにはご注意ください。
音楽の中のブレスのはなし
先ほどまでのトレーニングは、肺活量を増やし、柔軟にコントロールするためのものでしたが、ここからはより実践的な内容です。
管楽器は息を使わないと音を鳴らせません。
ゆえにその息の質によって出てくる音が変わる、と言っても過言ではありません。
よりその瞬間に適した息を準備できれば、その瞬間に適した息を使うことができ、結果的に出てくる音が良くなる、と言った感じです。
意識するのは、曲のテンポと吹く音のニュアンス(音量やアーティキュレーション)です。
僕は、出す音のニュアンスでブレスをする、というのを常に心がけています。
ゆっくりで小さい音を長く吹く場合は、時間をかけてゆっくり吸っています。
とても鋭いアクセントの音を一発吹く、という場合はアクセントのニュアンスでブレスをしています。
吹くフレーズが短い時は必要以上の量を吸う必要はないので、必要な量を考えて吸っています。
どんな状況でも意識しているのは、吸う→吐く、の切り替えの際に息の流れが止まらないようにすることです。
どんなに丁寧にゆっくり吸っても、一瞬でも息が止まってしまうと吐き始める時に必要のない圧力がかかってしまうことがあります。
自分の息の流れをよくよく意識しながら、その時その時に適したブレスを取れるよう、研究してみてくださいね👍
次回もお楽しみに〜。
それではまた。
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