今回のテーマはズバリ「6/8拍子」。
今年度(2023年度)の吹奏楽コンクール課題曲④番「ペガサスの夢」で登場する拍子ですね。
今回はこの課題曲の演奏に焦点を当てて解説しますが、もちろん他の6/8拍子の曲にも応用ができますので、ぜひ最後まで読んでもらえたら嬉しいです✨
うまくリズムが取れないとぎこちない演奏になってしまうので、しっかりコツを掴んで正しいリズムで演奏しましょう!
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すでに課題曲のレッスンを始めている学校もあります。そこでいろいろと練習していく中で最もリズムの改善が見られた練習のパターンも紹介します。
今回はこの譜例の2つのパターンのリズムを正しく演奏できるようになるためのポイントを解説します👍
どうなってしまったらいけないのか
まずはここをしっかり理解して練習に取り組む必要があります。
よくわからずひたすら練習するより「こうならないためにこういう練習をする」と目的を持って取り組むのが大切です👍
いくつかの学校ですでにこの曲のレッスンをしていますが、下記のようなリズムになってしまっている場合がとても多いです⚠️
パターン①
※各小節の3つ目、6つ目の音符が後ろに寄りすぎてしまっている。
パターン②
※一拍目は良いが、各小節5つ目、6つ目の音符が後ろに寄りすぎてしまっている。
このように、まず自分たちがどのような状態になってしまっているのかを理解しておくことがとても大事です。
ではここからはどうやって改善していくかを解説していきます。
まずは基本的なリズムの練習
僕がいくつかの学校にレッスンに行って6/8拍子の練習をしてきた中で、最も改善が見られたのはこの方法👍(中学校、高校など5校)
僕も普段6/8拍子のリズムを正確に吹くために行なっているのですが[あえて正しくない方、間違って陥ってしまうリズムを練習する]という方法です。
この練習の目的は「正しいリズム」と「間違ったリズム」の両方を理解して吹き分けられるようにする、という点です。
理解して吹き分けられるようになれば、リズムが乱れたことに自分で気づけるようになります。他の誰かのリズムが崩れていることにも気づくことができるようになります。
具体的な練習の楽譜はこちら。
パターン①

※1〜2小節は正しいリズム、3〜4小節は間違って陥りやすいリズム(に近い形)、です。
それぞれを練習した後にこのように繋げて練習することで、より効果的になります。
パターン②

※パターン①と練習の仕方は同じです。
さらに効果的なのは誰かに聞いてもらうなどして、きちんとリズムを吹き分けられているかチェックする、といった方法です。(どちらのリズムを吹くか言わずに吹いてみて当ててもらう、など)
この練習を繰り返して、どちらのリズムを吹くことにも慣れていきましょう👍
練習の譜面上は同じ音だけになっていますが、もちろん音を変えて練習することも大事ですので、この譜面を元に色々と応用してもらえればと思います。
【実践】曲のフレーズに応用して練習する
一例として課題曲④に実際に出てくるフレーズを使って練習してみましょう。
いくつか間違ったリズムに陥りやすい箇所を挙げてみます。
※各フレーズ、正しいリズム(○)も間違ったリズム(❌)も繰り返し練習して、意識的に吹き分けられるようになると正しいリズムを狙って正確に吹けるようになります👍
※上述のリズム練習できちんと吹き分けられるようになってから次の練習をすることをお勧めします。
*1〜4小節[アルト1st&2nd&テナー]
*5〜8小節[アルト1st&2nd]
*137〜140小節[バリトン]
一例を挙げましたが同じように他の箇所でも応用して練習してみてください✨
レッスンした学校では中学生でも練習していくと吹き分けられるようになり、元の楽譜のリズムがかなり改善されました。
「リズムが違う」って先生に言われるけどどう違うかわからない、「そのリズムが正しいよ!」って言われるけど正しく吹けている実感がない、という学生さんが多い印象なので「リズムを理解する」という点に重点を置いた練習方法です。
一度この練習をしておけば、この曲以外のさまざまな6/8拍子の曲に対応できるようになるのでぜひ根気強く練習しましょう👍
今後も吹奏楽コンクールに向けて練習のコツや演奏のポイントを解説する記事を書こうと思うので、ぜひチェックしてみてください!✨
それではまた〜。
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